発掘調査2022年度スタート
2022-11-15
ガンガラーの谷で継続的に行われている発掘調査が今年も始まりました。
(調査は12月上旬ごろまでの予定。毎日ではなく、不定期で実施)
調査研究には「沖縄県立博物館・美術館」「国立科学博物館」の研究者をはじめ、沢山の方が関わっています。
これまでに、「世界最古2万3千年前の貝製釣り針」や「1万4千年前の石英製石器」など旧石器時代の人々が利用していた道具をはじめ、「埋葬人骨」や「カニの爪」など様々なものが発見されているガンガラーの谷。
タイミングがあえば、ガンガラーの谷ガイドツアーで実際に調査している様子をみることができますよ。
発掘期間以外は調査区は保護のためシートで覆われているので、とても貴重な光景です。
調査初日、道具の運び込みや調査区まわりの清掃などを行い、掘り始めます。
今年の主な調査区は2か所。
①サキタリ洞遺跡 調査区Ⅰ(ケイブカフェ内)/2009年より調査をし、約4万年間の地層を確認。
<Ⅰ区でこれまでに発見されたもの>
・人の骨(約3万年前)
・世界最古 貝製釣り針(約2万3千年前)
・国内最古 着色された装飾品 貝のビーズ(約2万3千年前)
・大量のカニの爪(約2万3千年前~2万年前)
・石英製石器(約1万4千年前)
・他(炭、カワニナ、魚の骨など)
今年は約2万5千年前の地層を掘っています。
土の状態は国立科学博物館の藤田氏曰く「ねちょねちょしている」とのことです。
2万3千年前の地層はもう少しさらっとしていたようです。
掘る人にしかわからない微妙な感覚がきっとあるんですね。
スコップの先の白いものはカニの爪。
上記写真の少しピンとがぶれて申し訳ないのですが、白いものが「カニの爪」、まわりにいくつかある黒いものが「炭(すみ)」。
こういったものからも分析によって年代がしっかり分かります。
②サキタリ洞遺跡 調査区Ⅳ(ケイブカフェ外)/2021年より調査をはじめ、約2万5千年間の地層を確認。
昨年より掘りはじめた新しい調査区。
現在50センチほど掘り進め、約2万5千年前の地層にたどりついています。
Ⅳ区は硬い層もあらわれ、土を掘るというより慎重に叩き割る様子もみられました。
手のひらにある塊の左上 黒い部分が炭(すみ)です。
このサイズの炭は結構大きいほうになるようで、研究者の方も嬉しそうでした。
今年も期待の発掘調査がはじまります!
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