【発掘調査2022】ネズミやトリの骨あり
2022-11-18
ガンガラーの谷 ケイブカフェ(サキタリ洞遺跡)での発掘調査1週目。
調査区Ⅰでは2万5千年ほど前の地層からは動物の骨もでていますよ。
上の写真はトリの骨(左)、ネズミの骨(右)ではないかとのことです。
数いる動物の中で、どうしてトリやネズミとわかるのか、、、
研究者の方によると、骨の特徴(大きさ等)と発見場所(地域や環境)からある程度どのような生き物か推測できるようです。
また、国立科学博物館の藤田氏は「カタツムリ」か「海の貝」なのか、土の中からあらわれたときの「輝き」で分かる凄い技を習得したんだよね、と自身満々の様子。
2009年のⅠ区調査開始以来、狭い調査区の中でひたすらこの場所に向き合ってきた藤田氏だからこその技!
竹串でさしている少し黒っぽい層が23,000年ほど前の地層です。
世界最古の貝製釣り針が発見された地層でもあります。
現在はその地層の約10センチ下を掘っています。
掘っていて、すぐに取り出すものもあれば、気になるものは一旦そのまま残しておくこともあります。
何を基準にしているのか、、、
国立科学博物館の藤田氏は自身の中である程度基準を設けているようです。
「親指くらいのものであれば取り出すことが多く、拳くらいのものであれば残しておく。」とおっしゃっていました。
様々な専門分野の方の見解をきいたり、後世にそのままの状態で残したりすることも大切なんです。
さて、調査区Ⅳの状況はといいますと、4日間で下に掘り進めました。
硬い層を砕いたものの、まだ石の塊がたくさんでてくる調査区Ⅳ。
最初は全体を掘り進めていましたが、現在は2m×2m間隔で調査区を区切って細かく土を回収しています。
回収した土は後日水で洗い、中身を選別していく作業を行います。
土嚢にいれた土1袋を水洗いし選別するのに約1時間ほど要することもあるようです。
調査の合間をぬって、研究者のみなさんがガンガラーの谷スタッフやお客様へ直接お話をしてくれることがあります。
沖縄県立博物館・美術館の澤浦氏はいつも謙虚ながらも調査にかける想いを語ってくれます。
ぜひ、そんな研究者の想いも発信していきたいと思います。
11/15(火)からはじまった発掘調査はまだまだ続きます。