【講演会の様子】南の島のよくカニ食う旧石器人
2021-04-27
4/24(土)にガンガラーの谷 ケイブカフェで国立科学博物館 藤田 祐樹(ふじた まさき)氏による講演会が感染症拡大防止対策を実施して行われました。
ライブ配信、アーカイブ配信(4/29~5/9)では沢山のご視聴ありがとうございます。
会場の様子をご紹介します。
2009年より発掘調査が行われているガンガラーの谷 サキタリ洞遺跡。
旧石器時代の地層からは世界最古2万3千年前の釣り針や大量のカニの爪などが発見されています。
世界最古と同じ貝製の釣り針で本当に獲物が釣れるのか!?
それを実証すべく、自ら釣り針を作り、コンビニエンスストアで販売しているフライドチキンを餌にウナギを釣り上げることに見事成功したアクティブな研究者 藤田祐樹氏による講演会。
藤田氏が実際に作った貝の釣り針(右から2番目)や、それで釣り上げたオオウナギのはく製(上)も会場にお持ちいただきました。
釣り上げたときの様子も講演後半に動画で紹介しています。
暗やみの中、喜びはしゃぐ様子が伝わってきますよ~。
展示の武芸洞人(左)については今回の講演会では触れていませんが、ガンガラーの谷においてはとても重要な発見です。
ガンガラーの谷で最初に本格的な発掘調査が行われた武芸洞。
そこで発見された約2500年前の武芸洞人。
詳しくはぜひガンガラーの谷ツアーで!(ブログなどでも紹介します。)
講演会をきいて、もっともっと知りたいと思った方は、藤田氏が執筆された書籍「南の島のよくカニ食う旧石器人」もぜひご覧ください。
ガンガラーの谷でも販売しています。
■講師紹介
国立科学博物館人類研究部
研究主幹 藤田 祐樹(ふじた まさき)氏
2003-2007 東京大学大学院農学生命科学研究科 博士研究員
2007-2017 沖縄県立博物館・美術館 主任学芸員
2017-現在 国立科学博物館人類研究部 人類史研究グループ 研究員
沖縄の洞窟遺跡で旧石器時代の人骨や、彼らの生活の痕跡を探して発掘調査を行っている。
沖縄県立博物館・美術館の研究者とともに、世界最古の釣り針を含む多様な貝製品を作っていたことや、秋になるたびモクズガニを食べに来るユニークな暮らしぶりをしていたことなどを発見。
私たちの遠い祖先がどんな人で、どんな暮らしをしていたのか、解明していくことを目標としている。
人類といえば二足歩行、二足歩行といえば鳥、鳥といえば、ハトはどうして首を振って歩くのだろう…という研究もしている。
発掘をしてシカ化石がでればシカについて勉強し、カニ遺骸が山ほどみつかればカニついて勉強し、貝の釣り針がでれば自らも作ってみる。
もはや自分の専門分野が何か分からないと言いながらも全てを楽しむ姿は、関わる人を魅了しています。
=講演概要=
演題:南の島のよくカニ食う旧石器人
-サキタリ洞の調査で分かった沖縄旧石器人の暮らし-
配信期間::2021年4月24日(土)~5月9日(日) 終了しました。ご視聴ありがとうございます。
本講演は4月24日(土)にライブ配信されました。
会場:ガンガラーの谷@ケイブカフェ(沖縄県南城市)
講師:藤田祐樹氏(国立科学博物館人類研究部 研究主幹)
主催:ガンガラーの谷
-ガンガラーの谷-